貨物利用運送事業とは、わかりやすく説明しますと、

 

｢自社でトラックを持たない運送事業者｣

 

とお伝えすればイメージしやすいと思います。

(業界では「水屋」とも呼ばれます。)

 

荷主から依頼を受け、トラック運送業者を外注で使い、自らは荷物を運送する手配のみに専念し、その対価として運賃をもらう仕組みとなっています。

 

この貨物利用運送事業は「第一種貨物利用運送事業」と「第二種貨物利用運送事業」の２種類に分かれ、荷物の手配をあくまで、輸送業者(トラック、鉄道、航空、船など)までとするのか(第1種･登録)、それとも配達先までまとめて手配するのか(第2種･許可)により、それらの申請手続きが異なってきます。

 

ここで、よく「利用運送」と「貨物利用運送」との違いについて、よく聞かれますが「利用運送」というのは、基本的に自社でトラックを持つ運送事業者(傭車･ようしゃ)に仕事を依頼する場合を指します。

特に水屋さん等、トラックを持たない運送事業者が、トラックを持つ運送事業者に仕事を依頼をする業態を「貨物利用運送」と呼ぶようです。

 

おそらく、役所の方々が区別しやすいよう、そのように呼んでいると思うのですが…

 

因みに、トラックを持つ運送事業者がトラックを持たない運送事業者に、仕事を依頼する場合 (「利用の利用」といいます) は、例えトラックを持つ運送事業者であっても、この「貨物利用運送」に該当し、登録申請が必要となりますので、ご注意ください。

 

 

以下では、比較的需要の多い｢第1種貨物利用運事業｣の登録申請についての

 

1:登録の要件

2:申請に必要な書類

3:登録までにかかる日数

4:登録後に必要な手続き

 

を簡単にご紹介致します。

 

〒277-0831

千葉県柏市根戸473-17-101

代表行政書士 平田洋介

 TEL. 090-4830-4771

（更新日：令和5年12月）

(登録申請等の処理方針等)

 

一、事業遂行に必要な施設

①使用権原のある営業所、店舗を有していること

②上記①の営業所等が都市計画法等関係法令の規定に抵触しないこと

③保管施設を必要とする場合は、使用権原のある保管施設を有していること

④上記③の保管施設が都市計画法等関係法令の規定に抵触しないこと

⑤上記③の保管施設の規模

 

二、財産的基礎

純資産300万円以上を所有していること

 

三、経営主体

欠格事由に該当しないこと

 

 ①法人と個人で必要となる書類は異なりますが、以下の1.～ 8.は両者共通して必要となる書類です。

1.登録申請書

2.事業計画書

3.業務取扱契約書

4.都市計画法等関係法令に抵触しないことを証する書類

5.営業所等の使用権原を有することを証する書類

6.法第6条第1項第1～5号のいずれにも該当しない旨を証する書類

 

※貨物の保管体制を必要とする場合は以下の書類が必要です。

7.保管施設の面積、構造及び附属設備を記載した書類

8.使用権原を有している事を証する書類

 

②既存法人の場合

 上記1.～8.の書類に加えて以下の書類が必要となります。

●定款又は寄付行為(コピー)

●登記事項証明書(1部は原本)

●役員又は社員の名簿及び履歴書

 

③法人を設立しようとする場合

上記1.～8.の書類に加えて以下の書類が必要となります。

●定款又は寄付行為の謄本

●発起人、社員又は設立者の名簿及び履歴書

●設立しようとする法人が株式会社であるばあにあっては、株式の引き受けの状況及び見込みを記載した書類

 

④個人の場合

上記1.～8.の書類に加えて以下の書類が必要となります。

●財産に関する調書

●戸籍抄本

●履歴書

 

 

申請書類を窓口に提出してから登録までに必要となる期間は 2ヶ月～3ヶ月です。（標準処理期間）

 

⚫登録免許税 9万円 納付

⚫運賃設定後(30日以内)に料金表の届出

⚫事業概況報告書の提出(毎事業年度の経過後100日以内)

⚫事業実績報告書の提出(毎年7月10日まで)

 

何かご不明な点などございましたら、お気軽にご相談下さい。

 

【TEL】04-7115-4408

【FAX】04-7113-9866

【受付時間】平日・土日8:00～21:00